ラオス人民軍はラオス人民革命党が統括する軍隊です。ラオスには東南アジアの国の一つで兵役制度があり、兵役適齢18歳から30歳までになっていますが政府の定める規定によって前後する場合があり、2005年調査では最低年齢が15歳だったそうです。
現在はラオス人民軍となっておりますが1975年まではラオス王立軍として活動しておりました。
ラオスは長い歴史の中で社会主義体制をとっており世界で最も発展途上国の一つとして知られており、資金に乏しく、非効率なリソースが多いため、軍隊の任務は国防となっていますが実際は反体制派と反政府組織の国内弾圧や制圧がメインとなっているそうです。
ラオス人民軍は国家機能の一部として政情不安や内乱やテロ、災害、国家緊急事態を抑制する役割も果たしており、過去に鳥インフルエンザにも対応していることから防疫向上スキルも上がっています。
2008年以降、ラオス本国における外敵脅威は今のところ見当たらず隣国であるベトナムと外部関係を深く構築しています。
↑ベトナムとの協力関係を象徴している。
過去の黒歴史といえばジャーナリスト、NGO(非政府組織)、人権団体によると人権侵害や汚職行為が目立っていました。市民活動家や外国人囚人に対する拷問、投獄などに関することが気づかぬ内に浮き彫りになっており、有名なのが北朝鮮からの脱北者を強制送還するなどの人権侵害が挙げられていました。
現在では汚職や人権侵害があまり無くなったのもあるのか最貧国ながら他国の協力もあり、今日も国家の為に任務を遂行しています。
ラオス人民軍の装備
↑→装備はラオス軍オリジナルの迷彩服にピストルベルトはベトナム戦争時にアメリカ軍が使用していた物と同様の代物を使っております。一部では中国製コピーの物も使っているそうですが。
一昔前の中国軍やベトナム軍に似た人民服風の軍服とは違い、現代風にアレンジされていますね。
そしてたまに、56式自動歩槍用のチェストリグを身につけている姿も見られます。
中国からの支援物資を受け取るラオス兵と下の画像がフェイスブックから引用した砲兵部隊となります。
物資を受け取っているラオス兵の足を見てみるとキャンパスブーツを履いているのが見えますね。
余談ですがキャンパスブーツは履きやすく、個性的で蒸れにくい印象でした。実際に持ってましたがかなり歩きやすかったです。
ラオス人民軍の装備火器
拳銃
マカロフPM
トカレフの交代によって変わり、標準装備となっているそうです。口径は9×18です。
G2
インドネシア製でインドネシアからサプライを受けて現在ではもしかしたらマカロフと世代交代をしているのかもしれませんね。
AKM
現在ではラオス人民軍の兵士が装備する個人装備火器になっております。もちろん折りたたみ式ストックタイプも存在します。
その他、56式自動歩槍や88式自動歩槍など中国軍が使用していた銃火器も供与されていたそうです。
M16
写真はベトナム戦争時のモノクロになりますが当時ラオスもベトナム戦争での影響がある為、アメリカ軍から鹵獲したM16が王立軍時代に使われていました。他にもM16A2もアメリカからサプライを受けているそうです。
IWIエース
ベトナム・イスラエル合作の自動小銃。ベトナム人民軍が次世代に向けて採用を始めた小銃で口径は7.62ミリ×39弾を使用します。AK47のマガジンが使えるようになっていますね。
95式自動歩槍
中国人民解放軍で使用されているブルパック式自動小銃でラオス人民軍では特殊部隊が使用しています。
機関銃
RPD
ソ連製の分隊支援火器の1つでソ連から供与されたRPDもラオス人民軍でも使用されています。
擲弾装備
RPG2
旧ソ連が開発したRPG7の前身とも言える筒式簡易擲弾で対戦車装備として運用されており、ベトナム戦争でも使用されていました。もちろんRPG7も使われています。
狙撃銃
SVD
様々なFPSゲームやアクションゲームにも登場することで有名なSVDですが、ラオス人民軍の指定マークスマンライフルとなりました。ソ連から供与されて以降ずっと使われております。
ユーティリティートラック
KrAZ-6322
ウクライナ製の軍用トラックでいつ、ラオスに供与されたのかは資料が見つからなかったので調べられなかったのですがYouTubeなどのパレード動画で何度かお目にかかったことがあります。
UAZ-469
ソ連時代から東側を代表する軍用ジープで社会主義体制をとってきたラオスの軍隊でもやはり使用されているみたいですね。台数は未知なのだそうです。
装甲車
BTR60BP
東側陣営の装甲車と言えば真っ先に思いつくのがBTRシリーズ!東南アジアの共産圏の国々でほとんど使われており、ラオスもその一つです!
BRDM-2D
ソ連が崩壊してもロシアとの関係を続けてきたラオスなだけあって2018年に装甲車アップグレードの為、少なからず10台は運用されているそうです。
まとめ
今回はラオス人民軍というミリタリー界ではあまり聞くことがなかった軍隊について興味が湧き、偶然調べてみたのですが最貧国とはいえ、少しずつ装備もアップグレードされていることが分かりました。
社会主義国ということであまり良いイメージが無かったり汚職と人権侵害のイメージもあるかもしれませんが、それらを払拭して調べてみると案外、博物館に行ったような気になれて楽しいのです。
特に印象的なのがソ連製と中国製の他にアメリカからの供与品があることにびっくりしました。
最後まで読んで下さりありがとうございました😊